~人気学習塾代表の生き方~
凛としたスーツ姿で真面目一辺倒の蒲田先生ですが、茶目っ気たっぷりな様子で赤裸々に語っていただきました。そんな蒲田先生も高校時代は吹奏楽でトロンボーン奏者として活躍し、地区大会グランプリを受賞されています。
「地味な細かい練習の積み重ねが結果を生み出した!」の一言が今の生き方の軸になっていると取材をしながら感じます。
98年4月に阪神のおひざ元甲子園という町で、高校同級生の教育実習メンバーとともに「塾」を立ち上げる。立ち上げたきっかけが、学生時代のアルバイト先店長より、
「お金出したるからなんかやれやー!」(※結局のところ1円も出してもらえなかった!)
の一言で全く予測せぬ展開での学習塾起業。
そんな蒲田先生が経営されている秀英館では、高校受験をメインにしている。
豊富な情報量が必要な私立中学受験や大学受験と違い、各中学校の状況を知り、地域に密着した指導が必要な高校受験を得意とする。
地域密着といってもなかなか学校の中まで入り込むのは難しいように思うのだが、
「中学校に気軽に出入りできて物申せるくらいの密着じゃないとだめですよ!」と
笑いながら必要な立ち位置をつくり出す蒲田先生。
その笑顔の裏には、地道な努力と継続が見え隠れする。
学校の先生一人ずつに声をかけ、「ランチいきましょう!」の合言葉で人間関係を構築する。その人間関係も公立学校の転勤に阻まれるが、そんなことで引き下がることなく次の一手をだし続ける。地域活性を目指した甲子園けやき散歩道の理事に就任。また、PTAや学校園、自治会、警察など地域の子どもたちをケアーする団体副会長や保護司としても活動しあらゆる側面からアプローチする。
子どもと関わる中でニーズがあることは、一つずつ領域を広げる。
そんな時に、子ども食堂のお話が舞い込む。
地域の飲食店リーダーを筆頭にサポートとして携わることになる。
やるなら個人少数ではなく、どの地域で誰がやっても必要とされる人全てに行き届く、モデルケースを作りたい!との思いで市と連携をとり地域の飲食店を絡めて実施した。
コロナの影響で一人過ごす子どものために、月2~3回実施ではなく夏休み期間すべてに対応するといった今までに前例のないことをやり遂げる。
「ご飯を一人で食べるほど寂しいものはないですよね!
スマホ触るより、人と向き合う時間を大切にしてほしい。」
子どもの気持ちにどれだけでも寄り添う蒲田先生。
そんな先生が今の大人に伝えたいこと。
大人が子どもをコントロールしようとすると気持ちが見えなくなる。先回りをして問題を排除しないでほしい。失敗することは人生の敗北ではない。挫折から学ぶことの方が多いからこそ見守ってほしい。
泥臭くもひとつずつを丁寧に積み上げてきた蒲田先生だからこそ腑に落ちる言葉。
今までは「すべては子どもたちのために」でしたが今後は、「すべての子どもたちのために」
と大きな器で子どもの心の声に寄り添い、行動し続ける蒲田先生だからこそ慕う子どもたちも多いだろう。実際うちの息子たちも大の蒲田先生ファン。先生と出会わなければ今の僕はないと長男は言う。それほどに子どもたちにとって、人間関係は人生を左右する重要性がある。
寄り添うこともまた継続、粘り強く生きていける大人になりたいと感じました。
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